2014年04月05日

27インチの世界

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頑張った自分へのご褒美を
それが、休みなく働いた冬物商戦が終焉を告げる、3月末の恒例行事だ。商売が儲かっていようがなかろうが、一生懸命働いた報いが無ければ、こんなハードワークはやっていられない。
毎年新しいサーフボードを購入する事がほとんどだが、今年はパソコンのモニタやキーボードなどを一新し、デスク環境を向上させる事にお金を使った。なんだ、仕事の設備投資じゃん、と言われればばその通り。だがこれは、冬の忙しい時期の唯一の息抜である、アニメ動画を快適に鑑賞する投資であったりもする。

これまで使用していたモニタはデザイン事務所時代に購入した、EIZOのFlexScan。画像処理やDTPに特化した21インチのCRTモニタで、15年ほど前に約25万円で購入したもの。10年前に1度、訪問修理を依頼した事があったが、それ以降、壊れていない。だがいつ壊れても不思議でない年代物で、キャリブレーション調整をくり返しても、現物商品との色誤差に限界を感じるようになっていた。高価であったが、15年も使えば十分に元は取っている。今どきCRTを使い続ける事に正義はない。
「お疲れ様、よく長持ちしてくれた」と労ってやりたいと思う。
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で、今回新たに購入したのはEIZOのFlexScan EV2736W-FS。27インチのWQHD対応ディスプレイだ。メーカーはナナオ一択。外観のデザインだけならAPPLE製モニタがダントツだが、テカテカのグレアパネルは長時間仕事で使うには論外。やはり目に優しい設計であるという事が、何にも代え難い一番の決め手。8万円という値段は他メーカーに比べ割高ではあるが、それだけの価値があると信じている。
モニタの変更に合わせ、グラフィックカードも交換。標準装備のATI Radeon HD 2600 XTからATI Radeon HD 5770に。さらにキーボードを、現在のApple標準であるアルミ製に交換。モニタの枠の色と、MacProのアルミ筐体に合わせてみた。

近頃のPC周辺機器は見事に黒色ばかり。プリンターや複合機売り場などは、仏壇屋かと見まごうばかりだ。モニタ売り場でも、黒ボディしか置いていない。一時その勢いに流されそうになったが、27インチの大型モニタとなると、黒は存在感が大きすぎて邪魔になる。もともと黒色があまり好きではない、というのが敬遠した最たる理由ではあるが。
仮に黒いモニタを買うとすると、自然とキーボードも黒を選びたくなるだろう。マウスも黒。もちろんPCの筐体も黒、そして極めつけはデスクの天板も黒。マウスやキーボードはブルーに光ったりすると格好いいじゃん?とか思ったりして。何だ、これではBTOや自作PC好きな若いゲーマーのデスクじゃないか・・・
モニタのボディカラーに白系を選択するあたりは、やはりMacユーザーらしいのかも知れない。

では、27インチモニタの感想を。
購入した当初は「しまった、画面がデカ過ぎた?」と後悔した。
作業スペースは広大で、複数のソフトを立ち上げながらの画像編集や、Web関係の仕事は想像以上にはかどる。そうした仕事のみでの使用なら27インチはベストだろう。だが、動画やゲームなどの趣味用途も外せないなら23or24インチでも良かったかも知れない、と。いや、仕事用途メインのつもりなのだが・・・
確かに動画などを全画面表示にすると、迫力はハンパない。画面からの距離が近いため、60インチクラスのテレビを見ている感覚だろうか。だが画面から1m程度離れないと辛くて見ていられない。そのくせ通常作業では2560×1440の解像度では文字表示が小さく、モニタに50cmほどまで近づかないと見えない。机という限られたスペースで普通に着席して使用するには、23インチあたりがモニタとの距離を一定に保って使える限界なのだろう。
また、これまで全画面表示で普通に見れていた低解像度のネット動画が、27インチまで引き伸ばされると粗さが目立ち鑑賞に耐えない。小サイズか全画面の二択しかない場合は、逆にこれまでより小さなサイズで見るはめになる。

だがこれらの問題は、モニタの解像度を変更して使用すれば解決する、という事に気がついた。Macなら使用中のモニタサイズより小さなサイズであれば、市販されているどのモニタサイズへの変更も自由だ。画面は中央で、表示部分以外はブラックアウトとなる。メニューバーにアイコンを表示させ、プルダウンメニューで好みの解像度に変更できるようにしておけば簡単だ。
仕事は全画面を使った2560×1440で。動画やDVDなど離れて見るまでもないものならフルHDサイズの1920×1080で。低解像度動画を見るなら1024×768で、といったように。そういったフレキシブルな対応ができるのも、2560×1440の解像度があればこそだろう。低い解像度表示をモニタ側で全画面表示にする事もできるため、1920×1080の解像度を全画面表示して使用すれば、文字が小さいという問題も解決できる。
画面の半面でニコ生を流しつつ、もう半面で仕事をこなす。そんなダブルモニタ的な使い方が、仕事と趣味のどちらをも満足させる、ワイド大画面の最も有用な使い方なのかも知れない。逆に仕事の効率が落ちそうな気もするが・・・

EV2736W-FSの基本性能自体には、何の不満もない。目が疲れるため輝度をかなり落として使用しているが、ナナオ独自のバックライト調光機能により、他社にありがちなチラつきは全く感じられない。また色温度を調整し、ホワイトを紙色に近い黄色がかったナチュラルな色合いに設定する事で、より目に優しいものに出来る。安価なモニタにありがちな、ホワイトが青っぽかったり純白であったりする液晶は、パッと見はキレイだが目には辛かったりするのだ。
唯一の不満は最初に買ったものがパックライトに明るさのムラがあり、右隅約4cm四方が微妙に暗かった事。メーカーの検査をパスした、基準範囲内の微妙な照度ムラは保証外のため、販売店でもメーカーでも無償交換は無理。そのためテスト通電後、購入して3日で転売し、新たに同じ物を再び買うという面倒を味わった。現在使用しているものは全く問題無い。高価なモニタでもそういう事は起こるのだ。

更にMAC関連でもう1つ。
根っからのMacユーザーであるが、今年に入ってWindows7をインストールした。それもサミタで化物語を打ちたいがためだけに(27インチを縦に回転させると、実機に近い臨場感が楽しめる)。サミタ(サミー777town)はMac OSに対応していないのだ。
最近はApple製のマシンであってもIntelプロセッサを使用していれば、Appleが提供するBootCampというソフトを使用することにより、Windows環境を構築する事ができる。OSを切り替える度に再起動が必要だが、マシン性能をロスさせることなくWindowsを動かせる仕組みは凄い。
以下にMacPro(メモリ12GB)でWindows7 64bitを動作させた際の、パフォーマンス測定結果を添付してみた。
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ハードディスクが遅く思えるが、SATA3を使用しても6.0は超えないらしく、SATA2ならこんなものとか。2台の内蔵HDDを(メイン1台、オートバックアップとWindowsで1台)SSDに換える必要性は感じないし、今の用途ならコレで十分に速い。
Windowsマシンには疎く、この結果の価値はよく分からないが、HDD以外は5年前のマシンにしてはかなり良い数値らしい。とはいえ、私のPCでWindowsが動いているのは、不思議というかハンパない違和感である。

多くの方とメールのやりとりをする仕事だ。Windowsはウイルスが怖くてメーラーは起動できないが、OSは普通に使えると分かっただけでも、何かと今後の仕事に役立ちそうだ。きっかけが微妙だが、収穫だと思っている。

posted by hide at 17:52| Apple/Mac | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月02日

呪いの林檎

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5年振り位になるだろうか、最近パソコンを買い換えた。買い換えたというか、買い増したと言うべきか。
パソコンはMac一筋である。旧バージョンのソフトが多い特殊な環境下で使用しているため、マシンがダウンした場合は、非常に困った事になる。Windowsマシンとは対照的に、極めて汎用性の低いのがMACの特徴。マシンの製造年度によって使用できるOSのバージョンは異なり、OSのバージョンと所有するソフトのバージョンがマッチしないとソフトは動かない。マシンが壊れたからと言って、近所のPCショップに行って代わりを買ってくれば問題ナシ、という訳にはいかないのだ。仮に最新のMacを購入してきたとしたら、現在私の所有しているソフトはどれも動かないだろう。完全に仕事が止まってしまう。
もし真冬の忙しい時期に、マシン本体が故障し電源が入らなくなってしまったとしら、パニックどろこの話ではない。現行マシンでは対応できないため、急には代替機を用意できない。そのような事態を避けるためにも、また私とは別にPCを任せられる人材が現れた時の為にも、2台体勢は必要なのではないかと思ったのだ。

購入したのはMacPro。スカッとしたアルミボディがとても美しい、が、デカイ。
名古屋のMac専門店Macluckで中古機を購入。いつもマシントラブルの度にお世話になっている、親切で信頼できるショップだ。前回、G4の修理で訪れた時は在庫は無かったが、今回MacPro目当てで訪れた私の気持ちを察するかのように、希望年式の中古機が1台だけ入荷していた。これは運命と思い飛びついた次第。私の所有するフォトショップやイラストレーターが動く最終OS、Snow Leopardがインストールされたマシンである。買っておいて損はないと。しかも発売当時は高級上位機種で手が出せなかった物も、4年も経てば超お買い得。メモリを買い足してやれば(10GB増設した)、最新のミドルクラス機種程度には動く。大満足である。

しかし本当にMACという奴は、まったくもって呪いのかかった毒林檎である。
汎用性が極めて低いくせに、ユーザーの事を全く無視したかのように、過去のソフトやOSをバッサバッサと切り捨ててしまう。新しい機種を使うにはソフトを有償アップグレードするか、買い換えなくてはならない。しかもソフトはべらぼうに高いときた。にも係わらず、一度Macを使ってしまうと、呪いのような蟻地獄にハマル人が多い。落ちていくのはクリエーターと呼ばれる人達。
今でこそフォトショップやイラストレーターはwindowsバージョンも出ているが、困ったことにデザイン系のソフトはMACの独壇場なのである。MACを使っている事が、クリエーターの証、みたいな風潮が以前はとても強かった。その事が、メーカーが多少強引でもユーザーが目をつむってきた一因であろう。

当時、清水の舞台から飛び降りる想いで買った、初めてのMac。IIciという68kマシンだ。周辺機器を含めると、新車の軽自動車を軽く超える値段であった。Macなんてほんの一部の変わり者だけが使う、道楽のパソコンと言われた時代だ。それから時は流れ、今回のMacProで5台目のMacとなる訳だが、いまだ林檎の呪いは解けていない。
毒林檎を食べた事で、私の人生は大きく変わった。その昔、パソコンを使ってのデザイン、印刷物制作の事務所を立ち上げたのも、現在のネット通販業を営むことになったのも、Macが使えたからに他ならない。というか、それしか手に職が無かったと言った方が正しいだろうか。選択肢がそれしか無くなっている時点で、きっとそれは呪いにかかっている。
だが昔に比べ、林檎の毒は随分マイルドになったように思う。Intelプロセッサ導入をはじめ、様々な面でwindowsとの共通化が図られ、Macの独自性は失われた。直感的な操作性の優位はまだ保ってるものの、Macでなければ・・というオンリーワンの存在ではなくなってしまったのだ。このままもっともっと毒が薄まって行けば、
「次はwindowsマシンにしようかな?」
なんて事を口走る日が来るかも知れない。それはそれで悪くはない。仕事の道具は汎用性が高いに越した事は無い。それに、スマホでは普通にアンドロイドを使っているのだから。
だがきっとその頃には、WindowsだのMacだのという壁は崩壊しているだろう。いや、もしかしたらAppleは収益性の悪いPC部門を廃止しているかも知れない。
MacがIntelプロセッサを導入した時点で、パソコン創生期におけるApple伝説は終わったのだ。そしてそろそろ、林檎の呪いも解け始める頃なんだろう。


posted by hide at 03:03| Apple/Mac | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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